従業員が複数いれば
その数だけトラブルの要素も増えます。
特定の社員が問題であれば
比較的対策はカンタンなように感じます。
例えば就業態度が悪い社員がいれば
指導すればいい・・って思いますよね。
ですが同時多発的に起きているなら
別の問題が隠れていないか
注視する必要があります。
トラブルを誘発する真の原因とは
結論からいうと
『社風』『文化』が原因だったりします。
この「社風」を誰が作っているかといえば
経営者である社長です。
創業者が支配力を維持しているなら
その創業者も一味(?)に加わります。
ピリピリとした緊張ばかりが強いと
耐久力の低い人から
耐えられなくなっていきます。
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社内に余裕がなく雰囲気が悪くて
トラブルが表面化している可能性はないでしょうか。
・気軽にコトバが出せない雰囲気
・相談しにくい空気感
こうしたものは問題をより深刻化させるので
いざ表面化したときに大変なのです。
あいまいな指示では解決にならない
部下の方にそのポジションに
応じた成果を求め、あるいは励まし
そのプロセスでさらなる成長を
期待することは間違いではありません。
結果だけを求める思考停止になっていませんか?
「あなたは管理職なのだから
ちゃんとやってくれなくては困る」
このような
「よきに計らえ」的な命令では
困るのが当然です。
何を、どうする・・といった指摘がなく
結果だけを求めてもいいのは
それだけの権限を与えている場合に限ります。
共感を持っていることを表現してますか?
あなたが答えを指し示すことは
必ずしもよいこととは限りません。
解決するのは担当者の問題であり
貴重な経験を奪う場合もありますから。
一方であなたが部下の悩みを想像し
共感していればその雰囲気は伝わります。
あなたが「よき相談相手」を
体現されていれば
部下は困らないでしょう。
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「甘やかす」とミスリードになる
ことがあるので注意は必要ですが。
しかし
・社長室にこもっている(社員が訪ねてこない)
・移動が多く会社にいない
という存在なら
その役目は誰かが
代わりに果たすことになります。
あなたの信頼する幹部たちには
そうした自覚がありますか?
何を話したかよりどう話したか
言葉の文言自体が与える影響力は
10%未満と言われています。
言葉の内容よりも圧倒的に重要なのは
ボディランゲージです。
「何を話したか」(what)より
「どう話したか」(how)が重要です。
相手はかなり正確に
信頼の有無を受信します。
応援や愛情なのか、責任の押し付けなのか。
「よきに計らえ」方式で
あなたが考えることを放棄しているなら
相手に伝わるのは時間の問題です。
叱責で伝えたいことは何か
部下を叱責するのは難しいものです。
周囲に他の社員がいるなら
避けなくてはならないし
あいまいにしておけば
増長させてしまうかもしれない。
打たれ強さは個人差が大きい
メンタルな耐久性には差があります。
平気に見えても
「翌日出社してこない」など
気になる行動をする社員は
実は打たれ弱いのかもしれません。
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叱責そのものは問題点を指摘する意味で
仕方ないところがあります。
しかし、立場に差があると
「性格が悪い」「やる気がない」等の
個人攻撃になりやすいのです。
そのためマジメな社員ほど
ネガティブなメッセージとして
受け取ってしまうわけです。
認めてもらいたいという欲求を理解しよう
そうでなくても
「自分のせいじゃない」という主張を
押し殺してあなたの言葉を聞いていたはず。
「ミスは叱られているけれど
自分のことは信頼してくれている」
このように思ってもらえなければ
反感を増すだけです。
これが社内の雰囲気を
しだいに悪化させていきます。
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人間には承認欲求があります。
給与を支払っていても
全てが受け入れられているわけではないのです。
社員にも必ず良いところがあります。
それを見つけて謝意を示すからこそ
欠点の指摘だって受け入れてくれるのです。
最後に ~フォーカスを欠点に合わせていませんか~
悪いところに意識を向け続けると
それを強調するような状況が
よく起こります。
指導力不足を指摘すると
見違えるようによくなるよりも
さらに指導力不足を感じさせるような事件が
起きたりしませんか。
ビジネス版の「引き寄せの法則」ですね。
お互い精神衛生上よくありません。
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会話、特に『話を聞くこと』が
雰囲気改善の有力な処方せんになることがあります。
ただし社内の人脈では上下関係があって
機能しないことが珍しくありません。
「無礼講だぞ~」という言葉を
本気にする人はいませんよね?
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適当なポジションの人物が
社内に見当たらなければ
社外から引っ張ってくるのも一法です。
カウンセラーなどのサービスは
経営者と連携ができていると
社内の雰囲気改善の切り札になります。
社員がツラそうにみえるとき
福利厚生の一環として
検討してみてはいかがでしょうか。