資金調達とビジネスの話。銀行との付き合い方をイメージしよう

資金調達とビジネスの話。銀行との付き合い方をイメージしよう★社長の悩み

今回はビジネスと銀行の話です。

初心者にもイメージしやすいように
解説しています。

お金のやり繰りを
「資金繰り」と呼びますが

社長の悩みどころの1つです。

お金の流れには大きく2種類ある

ビジネスには一定量の
お金が欠かせません。

お金の流れ(キャッシュフロー)
の理解は経営上必須です。

個人ビジネスでも例外ではありません。

生活用の口座からの補填が
いつまでも続くなら
具体的に対策をとらないと厳しいですよね。

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ビジネスをされている方が
お金を得る直接的な方法は大きく2種類です。

①売上代金の回収
②借入など社外からの資金受け入れ

 

回収した売上代金でストックされるのは一部のみ

①は通常の資金の流れそのものです。

必要な仕入れ、給与等の支払いを
済ませれば、ビジネスで自由に使えます。

それなりに経費がかかることが普通ですから
資金の増加量は当初の入金額より
大幅に少ないはずです。

売上高 100万円
仕入高  50万円
給与他  30万円
差引   20万円

この例のように100入金しても
最終的に蓄積できるのは20だけ。

それでも繰り返せば次第に資金量は増え
経営体質はより強化されることになります。

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もし赤字があれば他の黒字分を
充当しないとゼロに戻りません。

赤字分+充当に要した黒字分のビジネスは
意味がなかったことになります。

黒字経営を目指すのはこのためですね。

 

借入は資金量の増加不足を補うもの

仕事に必要な不動産や機材を購入する場合には
①の蓄積スピードでは間に合わないことがあります。

こんなときは銀行の出番です。

融資を受けて必要な設備を購入し
そこから得た利益から
返済していくイメージです。

利息を支払い、一定期間ごとに
あるいは期日でまとめて
返済しなくてはなりません。

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他人からの出資(資本金)という手も
ありますが、実務的にほとんど見かけません。

会社の登記変更が必要になりますし
持ち分と呼ばれる権利関係が
変わってしまうためです。

あなたが1000万円で設立した会社が
2000万の出資を受け入れたら

あなたの持ち分は33.3%に低下して
もはやあなたの会社ではなくなります。

返済の必要はありませんが
会社の経営権を失うリスクがあるのです。
※無議決権株式などの例外もある

 

銀行のことを知って理解することから始める

金融機関にはいろいろあります。
仕事上は次のようなものから選んで
つき合うことになります。

サービスの内容や規模から
選択することになるでしょう。

・銀行(都市・地方)
・信用金庫、信用組合
・郵便局
・農協

これら金融機関では口座を開設して
資金の出し入れができますが

そこから彼らが得るのは
わずかな手数料のみです。

資金源は先ほどの借入
(銀行からみれば貸付)
に伴う利息なのです。

 

銀行というビジネスモデルを理解しよう

単純にいえば、あるまとまった資金を
A社に貸付けて返済を受ける
→B社に貸し付けて返済を受ける
→C社に貸し付けて返済を受ける

お金を動かすたびに
利息を受け取れますから

同じ資金量でも
お金が増えていくわけです。

貸付先が倒産したら
この循環が途切れてしまいます。

金融機関はなによりもこの焦げ付きを恐れます。

 

銀行はリスクに敏感

融資の審査はこのリスクを査定しているのです。

ビジネスでつき合うようになると
銀行担当者とのやり取りになりますが

かれらも上司や支店長とこのリスクを
相談しているわけです。

だから審査では上司に説明しやすいように
いろいろな資料を用意して
いかに安全か説明する必要があります。

金額が大きい案件では支店長の決裁権限を越えて
本店の許可が必要になることもあります。

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不況になると銀行からの
「貸し渋り」「貸しはがし」という言葉を
目にする機会が増えます。

彼らからすると
虎の子の『お宝』を守るための措置なのです。

道義上の問題はありますけどね。

 

銀行が信用保証協会の融資を勧める理由

銀行と仲良くなると、信用保証協会の融資を
提案されることがあります。

お住いの市区町村でも新産業育成のための
利息の安い「産業融資」があったりします。

この融資では返済に伴うリスクは
銀行ではなく保証協会が負担します。

なので銀行からするとリスクなく
貸付残高を増やせるチャンスなのです。

儲ける一方なのですから
融資実績競争をしている担当者は
そんな案件を持ってくるはず。

 

銀行は競争させ使い分けるとよい

銀行は競争させ使い分けるとよい

複数の銀行を使い分けると
競争原理が働き
金利を下げられることがあります。

上場企業よりも中堅クラスの方が
調達金利が安いということも。

 

条件のよい融資を引き出そう

私たちからすると、条件のよい資金を
いかに長くつかんでおくかということです。

大手の都市銀行よりも
地方銀行の方が金利で果敢に攻めてきたり。

この辺りはお互いの
「肚の探り合い」といったところでしょうか。

 

融資にも種類がある

総融資額や返済方法なども様々ですが
融資の内容についても区別されています。

◆設備投資に伴う融資
 事業に必要な不動産や機械などの設備を調達するための資金
◆日常の資金(運転資金)の融資
 仕入れ代金や給与、様々な諸経費のための資金

設備投資の案件の方が通りやすい印象です。

融資を実行する
→収益力が上がる
→返済リスクが減る

こういう連想が働くからだと考えています。

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一方で運転資金の案件は厳しい印象があります。

だって通常のビジネスをしていたら
ちゃんと資金が回るはずですから。

だから余計なリスクを取らないためにも
融資金額の水準は低めに抑えられることになります。

 

全然発想の異なる金融機関とは

先程ご紹介した内容は
どこでも似たようなものですが
例外があります。

それは政府系金融機関の存在です。
(日本政策金融公庫や商工組合中央金庫)

国のお金が入っていて
国の施策を実施する役割を持ちます。

直近ではコロナ対策の特別貸付けが有名です。

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彼らには長期の運転資金も
融資してくれる場合があるのですね。

一般の銀行業務の邪魔にならないように
(「民業圧迫」と非難されやすい)
民間では取り扱わない融資を
提案してきたりします。

経営状況などレポートを求められたりして
面倒なところもありますが
興味深い存在です。

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ただし、ここの資金が入ったことで
一般の銀行が渋い顔をするケースも
あるかもしれません。

 

最後に

銀行担当者は数年で交代します。
取引先との癒着を防ぐためらしいです。

だから彼らのとの関係構築は
何度となくやってくることを覚悟して下さい。

その度に何度も
自分のビジネスを説明することになります。

その役目は経理担当者よりも
社長自身の方がふさわしいことがあります。

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でも彼らも人間です。

一生懸命説明するあなたに
彼らは信頼感を持つことでしょう。

面倒に思わずに
社外のサポーターを養成するつもりで
ご交流いただければ。

 

※なおビジネスの規模や業態によって
通常必要な資金量は異なります。

一つの例としてお読みいただければ幸いです。

 

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